ﾚｰｼｯｸの安全性は他の手術と比較して高い
ﾚｰｼｯｸの安全性は他の手術と比較して高いﾌﾞﾛｸﾞ:01 2 19
高校二年の二学期早々に､
おれは学習意欲を喪失し､成績不振から登校拒否を起こした｡
8時､｢行ってきます｣と出て､
図書館で1日を過ごし､夕帰った｡
不登校四日目､自分なりに考え抜いて退学を決意した｡
その20時､兄貴や弟たちが寝静まるのを待ち､
ﾊﾟﾊﾟに言った｡
困惑した表情をわずかに見せたﾊﾟﾊﾟは多くは語らず､
強く叱ることもしなかったが､こう言った｡
…いいだろう｡
ただし､もうひと月だけ学校に行け｡
そして､学校生活に全力で取り組んでみろ｡
それでも決意が変わらなければ､退学して家の仕事を手伝うがいい｡
おれには五人のお子さんに分けるほどの財産はない｡
ただお前たちが勉強したいんなら､
どんなことをしてでも大学に行かせてやろう｡
それが､おまえたちに残すことができる財産だ…
ひと月後､あの決意をすっかり忘れて､
学校生活にのめり込んでいる私がいた｡
この言葉は､
働きながら夜学に通い､
二十六歳で会社を立ち上げ､
叩き上げの商売人だったﾊﾟﾊﾟが
おれに残してくれた遺産だ｡
西郷隆盛に､
｢児孫のために美田を買はず｣という遺訓がある｡
｢財産を残すと､子孫の精神が安逸に流れやすいからそのようなことはしない｣
という戒めである｡
ﾊﾟﾊﾟは｢児孫のために美田を買えず｣であったのだろうが､
鍬だけは買ってやるから､後は自分の力で荒地を切り開き､
田畑を耕せと教えてくれたのだろう｡
その鍬のおかげで､
おれは今日までともかくも生きてこられたような気がする｡
そして､おれもまた､相変わらず美田を買えないままに､
使い古したその鍬を二人の息子に譲り渡した｡
今､息子たちは､その鍬で汗を掻きながら田畑を耕している｡
